翅の模様の美しいオオルリシジミを撮影したくて、安曇野市の国営アルプスあづみの公園を訪れた。公園の一角に仕切られた草原があるのかと思っていたが、池のまわりに草地のある庭園が、この蝶の生息地になっているようだ。すでに、何人ものカメラマンが食草のクララに産卵する蝶を狙い、盛んにシャッター音を響かせていた。
少しピークを過ぎているせいか、翅の痛んだ個体も多く、なかなか思うような絵つくりができない。ただ、微妙な模様のディテールは、目で見ないと分からない。翅の基部の水色とオレンジのアクセントが、何とも愛らしい。信州の草原を飛び回る日が、いつか来ることを願いたい。(2013年6月1日・安曇野市)