私が勝手に「ジャノメ林道」と呼んでいる場所が石垣島西部にある。ここは、亜熱帯樹林の間を縫うように延びる魅力的な林道だ。たびたび八重山を訪れているが、マサキウラナミジャノメとの出会いは、私にとって一番の楽しみになっている。自分の名前が蝶についていることもあり、この蝶に対しては特別な思い入れがある。名前といっても、読み仮名が同じという程度の話だ。
ウラナミジャノメの仲間は、沖縄にも3種も生息している。八重山には、そのうち、この蝶とヤエヤマウラナミジャノメの2種だけ生息し、後翅の外縁部分まで白い蝶は、ヤエヤマウラナミジャノメ、くっきりと白帯になっている蝶は、マサキウラナミジャノメだ。それでも、飛んでいるときは、どちらの蝶か見分けることは、難しく、葉に止まったときに確認するしかないようだ。本土のウラナミジャノメとは、目玉の数は同じだが、白い部分が目立ち、とても印象的な蝶だ。(2013年5月29日・石垣島)
▲今回初めて出会ったヤエヤマウラナミジャノメ