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大野まち歩き 8

「・・・巳之助はその町で、いろいろなものをはじめて見た。軒をならべてつづいている大きい商店が、一つ二つともしている、花のようにあかるいガラスのランプであった。・・・このランプのために、大野の町ぜんたいが竜宮城かなにかのようにあかるく感じられた・・・」と大野の町を新美南吉は童話「おじいさんのランプ」の中でこのように表現している。この当時の大野の町は知多半島でいちばん栄えた都会だったことをうかがい知ることができる。
 この町を歩くと、そんな栄えていた頃の名残りがところどころで見られる。古い民家の間を迷路のように続いている狭い路地は、昔のままの姿で残っていた。今は、ほとんど人通りもないが、栄えていた頃には多くの人々が往来していたに違いない。格子戸の家は、昔は料亭だったのだろうか、いろんな想像を巡らせながら歩いていると、モダンな洋館が突然現われた。ここで、コーヒーを頂きながら、お店の人からいろんな話をお聞きした。昔、足袋を製造していた企業がお客様をもてなすために、この洋館を建てたという。今でもこの企業は現存していて、昔の足袋をつくっていた古い瓦屋根の工場で電子部品を製造しているという。
 今回の撮影では、栄えていた頃の面影を残す風景を自分なりに切り取り、それらをつなぎ合わせて「大野の町」を全体として表現できればと思っている。(常滑市大野町)

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by kazenohane | 2016-01-25 22:38 | 風景
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