愛岐トンネル群を訪ねて

 今から50年前の話になるが、高校を卒業して初めて名古屋の出版社に就職した。今なら快速で30分あまりで名古屋に着くことができるが、当時は蒸気機関車で1時間30分もかかり、通勤も大変だった。多治見から高蔵寺までの間に14のトンネルがあり、冷房のない夏場は、窓を手で開けなればならなかった。ただ、トンネルに入ると蒸気機関車の煙が車内に入り込むため、窓をいちいち閉める必要があった。そんな作業もたいして苦痛ではなく、当たり前のように繰り返していたようだ。人生のうちで一番楽しく、悩み多い青春時代だった。
 そんな思い出のあるトンネルを一般の人に解放しているという情報を聞き、さっそく友人と出掛けてみた。中央西線の複線電化に伴い、明治時代に造られた、これらのトンネルは使われなくなってしまったという。2008年から、保存再生プロジェクトで貴重な近代化遺産として「愛岐トンネル群」の一部を春と秋に一般公開されるようになったようだ。
 中央西線の定光寺駅を降りると、同じような格好をした年配の人たちであふれていた。このトンネル群を歩く目的で、こんなに多くの人が集まるのか驚いた。いつも人混みを避けて野山に出掛けることが多いので、少し後悔したが、50年ぶりに、このトンネルを通ると懐かしい思い出が甦ってきた。この廃線路には、美しく紅葉したモミジが多く見られ、50年前にも車窓から、こんな美しい風景が見られたに違いない。


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by kazenohane | 2016-12-02 20:24 | 風景

写真とエッセイで構成されたアルバムです


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