カテゴリ:アゲハチョウ( 43 )

追   飛

 私がブログを始めたとき最初にアップした写真もシロオビアゲハの追飛シーンだった。あれから5年足らずの月日が流れ、どれだけ進歩したのか、今回の一連のシロオビアゲハの飛翔写真で真価が問われることになる。今回の八重山遠征では、望遠レンズで蝶の飛翔シーンを撮るという目標を立て、オオゴマダラ、スジグロカバマダラ、ベニモンアゲハそしてシロオビアゲハの四つの蝶で試みた。これだけ、望遠飛翔に時間をたっぷりとかけて撮影するするのも初めてのことだ。今回は、望遠撮影に集中するためにマクロレンズも広角レンズも持って行かなかった。そんな事情もあり、一部の蝶を除いてシジミチョウやセセリチョウの仲間は、見かけてもほとんど撮影しなかった。
 今回、撮影した場所は石垣島と竹富島の海岸沿いの日当たりよい草地だったが、こんな場所に、これらの蝶が多く生息しているようだ。特に、どちらの島でも数が多いシロオビアゲハは至るところで飛んでいた。先回登場した毒蝶のベニモンアゲハに擬態しているといわれているシロオビアゲハのベニモン型も5年前と比較すると、かなり多くなっているような気がした。後翅に赤班模様が現われる個体をベニモン型と呼び、赤班模様のない個体をシロオビ型としている。蝶の図鑑の解説によると、ベニモン型のほうが交雑実験では、優性という結果があり、ベニモン型が多くなっている現象と関係があるのだろうか。赤班模様のない本来の白帯模様だけのシンプルなシロオビアゲハに、より魅力を感じるのは自分だけだろうか。(石垣島・竹富島)


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by kazenohane | 2016-04-28 11:46 | アゲハチョウ

八重山の舞姫

 黒地に紅色のベニモンアゲハを図鑑で眺めながら憧れていた20年前は、なかなか石垣島や竹富島には行けないだろうなと考えていた。観光旅行で訪れた波照間島でセンダングサの白い花に群れていた姿を目撃して、この蝶がベニモンアゲハと初めて知った。イメージしていたよりも小さく、ゆるゆると飛ぶ姿は可憐という印象だった。この赤色は天敵に対する警戒色と言われているが、この蝶の一番のチャームポイントのような気がする。さながら、毒を持った小悪魔的で小柄な美女といったイメージだろう。
 さて、戯言はこれくらいにしておき、この蝶の飛翔する姿を撮影したいと思い、石垣島と竹富島で失敗を恐れずに何度も試みた。幸いに、この蝶は、どの島でも数が多くモデルには事欠かない。イメージしながら、数多くシャッターを切れば一枚くらいは傑作が生まれるかも知れないが、現実には、そう簡単な話ではないようだ。(石垣島・竹富島)


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by kazenohane | 2016-04-25 10:09 | アゲハチョウ

ご神木の蝶

 2年ぶりにアセビの花を訪れるギフチョウの撮影に出掛けた。この山を巡る周遊路で出会った蝶カメラマンの一言が妙に印象に残った。「ギフチョウの訪れるアセビの木は、ご神木と呼ばれています」とのこと、確かに、この山のギフチョウを撮影するには、山の頂き近くのアセビの木の下で蝶の訪れるのを待つことが、よい写真を撮る一番の近道かも知れない。そのことが知られるようになったのか、今日も平日にも関わらず何人かの蝶カメラマンがこの木の下で待機していた。この山の生物調査をしている女性の話では、休日には120人くらいのカメラマンが訪れるという。多少、大袈裟な数だと思うが、ご神木を詣でて、ギフチョウを有難く撮影させていただくことには感謝している。
 さて、先回よりも、進化した写真を撮影しようと、いろいろ工夫するがなかなか思うような写真が撮れない。カメラを変えたり、レンズも変えたりしても、腕が急に上がるわけでもなく、変わり映えしない写真ばかりだ。こうなると、ご神木に向かって合掌したくなるのも人情だろう。だからこそ、蝶の撮影は難しく奥が深い趣味なんだろう。


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by kazenohane | 2016-03-23 22:20 | アゲハチョウ

シロオビアゲハ(3)  293

八重山で最もよく見かける蝶は、スジグロカバマダラ、リュウキュウアサギマダラ、そしてこのシロオビアゲハではないだろうか。最初の八重山行きで撮影を済ませてしまうと、あまり熱心に追いかけないようだ。こ踊りしたくなるような歓喜の出会いも、いつしか忘れ見向きもしなくなる身勝手さに今回は、あらためて気づかされた。仮定の話だが、これらの蝶が本州で見つかれば、大変な騒ぎになるに違いない。
いつもマクロレンズで撮影していると、そんな視点で撮影できるシーンばかりを探してしまう。今回は、そんな意味でも魚眼の視点で見たら、どんな世界が広がるのか、少しわくわくした気持ちで撮影に取り組めた。
白いセンダングサの花が金網のフェンス越しに咲き、それにシロオビアゲハが吸蜜に訪れていた。水たまりのあるアスファルトの道路には車が止まっている。八重山なら、どこにでもある日常的な風景だが、なぜか新鮮に思えるのは、なぜだろうか。


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by kazenohane | 2014-10-20 09:42 | アゲハチョウ
白い花を放射状に咲かせるシシウドの花に、青く煌めくミヤマカラスアゲハが訪れている。青く澄みきった空には、入道雲が湧きあがっている。どこまでも広がる大草原の背後には、雄大な富士山がそびえている。爽やかな風が一瞬吹き抜け、高原には初秋の気配が漂っている。そんな文章で展開したかったが、実際には、シシウドの花にミヤマカラスアゲハが訪れることもなく、富士山も雲に覆われ、すべて架空の作り話に過ぎない。
車の往来の激しい国道の隅の方に翅を開き、動けなくなっているミヤマカラスアゲハを発見。死んでいるのかなと思い、手でつかむと、弱っているものの翅を動かしている。翅は幸いにも、どこも破損していなかったので、車からの避難を兼ねて、脇に咲くシシウドの花の上に置いてみた。やらせには違いないが、ファインダーで覗いてみると、これがゾクッとするくらい美しい。生態的な興味は、あまりないので、自分の目指す方向の写真としては、許容範囲かなと思う。

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by kazenohane | 2014-08-19 21:33 | アゲハチョウ

アゲハ(3)  247

私の自宅付近の天白川河川敷では、端境期なのか、あれだけ賑わっていた春の蝶たちが姿を消し、アゲハが一面に咲き誇っている花をたびたび訪れている。ときどき、アオスジアゲハも、せわしく対岸の方へ飛び去っていく。腰をおろして、地面のカタバミの花を眺めていると、ヤマトシジミが花から花へと移動している。蝶の目線に近づくことで、いろんな見えなかったマクロの世界が視界に広がってくる。
あっという間に春は過ぎ去り、季節は、夏草の茂る初夏だ。一時間も蝶を追いかけていると、汗が吹き出してくる。河川敷の堤防沿いの緑道に、いつの間にか家内が孫娘の手を引いて、散歩に来ていた。私も撮影を終え、孫娘のもう片方の手を繋ぎ、家路についた。初夏の風が心地よく吹いてきた。

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by kazenohane | 2014-05-25 08:51 | アゲハチョウ

ミカドアゲハ(2)  246

昨年も同地にミカドアゲハの撮影に来たが、かすりもしない完敗だった。そんなイメージがあるので、何となく苦手意識もあり、腰が引けた状態だった。そんなとき、蝶友のSさんからお誘いをいただき、がんばってみようかなと思い直し、出掛けた。
生息地のミカンの木に、翅は少し痛んでいたが、ミカドアゲハが何回も飛来してくれた。噂には聞いていたが、スピードがある上に花から花へと小刻みに移動するため、得意のMF戦法が全く通用しない。200枚近く撮影したが、ほとんどのカットがピンボケで、かろうじて2~3枚程度の写真に、ピントがきているのかなという散々の結果だった。SさんからAF戦法を勧められ、午後から再戦となった。とにかくセンターの枠に蝶が来たら、オートフォーカスで連写するという方法で初めて蝶を撮影した。頑固にマニュアルフォーカスにこだわっていたので、この撮影方法は新鮮だった。しかし、自分が撮ったのではなく、カメラが撮ったような気がしてならないのは、なぜだろうか。

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by kazenohane | 2014-05-22 18:38 | アゲハチョウ

ジャコウアゲハ(4)  242

実は、与那国島に行ってみたいと思った、もうひとつのきっかけは、大好きだったドクターコトー診療所のドラマの舞台がここだったこともある。ドラマを見ていて、この島のゆるい時間の流れが、何とも魅力的に思えたからだ。実際に訪れても、やはり同じような感覚を味わった。観光客も少なく、道路を車で走っても、対向車に出合うこともない。騒音の中で暮らす都会とは違い、とにかく物音がしない静寂な世界が広がっていた。
林道をゆっくり歩くと、黒いアゲハが何度も横切る。時々、センダン草の白い花に吸蜜に訪れているところを確認すると、ジャコウアゲハだった。本州でもよく見かけるが、八重山諸島の個体は、どこか雰囲気が違うようだ。赤色が鮮やかで、毒々しい感じを受ける。そんな感じを表現したくて、正面から思いっきりアップで狙ってみた。しかし、よく見ると愛らしい顔をしているなと妙な親近感を覚えた。(2014年4月10日・与那国島)


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by kazenohane | 2014-05-14 10:51 | アゲハチョウ

ウスバシロチョウ  235

一年のうちでいちばん気持ちのよい季節が今年もやってきた。新緑の山に囲まれた里山には、初夏の蝶ウスバシロチョウがオドリコソウやタンポポの花で吸蜜を繰り返しながら、ヒラヒラと舞っている。農家の人が、不思議そうな顔をして「何を撮っちょりんさる」と聞いてくる。「すみません、蝶ちょを撮らせてください」とていねいに、お断りしておくと、撮影はスムーズに運ぶようだ。勝手によそ様の空き地に入るわけだから、不審者として警察に通報されないとも限らない。
そこそこ数がいて、花にもよく訪れるウスバシロチョウは、どちらかと言うと撮影しやすい部類の蝶ではないだろうか。ただ、何となく撮影すると、よく見慣れた平凡な写真になってしまう。どうしたら、自分のイメージする写真に近づくのか、これは限りなく難しい。(2014年4月27日・山県市)

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by kazenohane | 2014-04-27 22:45 | アゲハチョウ

ホソオチョウ  232

蝶の写真集やブログで、このホソオチョウを眺めていたが、大きさは、ジャコウアゲハくらいかなと思っていた。ところが、実際は、モンシロチョウかと思うくらい小さく、まったく思っていたイメージと違っていた。最初に♀の翅の模様を見た印象は、日本にいるどの蝶にも似ていないが、なかなか綺麗だ。さらに、♂を見て、不思議な感じがした。飛び方もフワフワとゆるやかで、柔らかい布切れが風にとばされているようだ。
この蝶を、ただ証拠として撮影するだけではなく、いかに美しく表現するのか、興味は、ただそれだけだ。(2014年4月19日・揖斐川)

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by kazenohane | 2014-04-21 23:00 | アゲハチョウ

写真とエッセイで構成されたアルバムです


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