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アサギマダラ(3)  149

 ヒヨドリバナの咲き乱れる山、そんな形容がぴったりのこの地には、やはりアサギマダラが多いようだ。ただ、鹿の食害で、この植物が大幅に減っている山もあり、保護活動をしているという。幸い、この山では、鹿の食害もなく、至るところに群生して、毎年花を安定的に咲かせている。
 この蝶は、この山にずっと留まっているのではなく、やがて夏の終わりとともに、平地に向けて移動を開始するという。マーキング調査によると、長野県から、東海地方に渡り、南の島をめざして、沖縄で発見されたケースもあるという。この山で吸蜜するのは、彼らの旅支度かも知れない。(2013年7月28日)

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by kazenohane | 2013-07-31 11:30 | マダラチョウ

ミヤマシロチョウ  148

 ヒヨドリバナの咲く、美しい高原には、涼しい風が吹き抜ける。ここでは、いろんな高原植物の花が咲き、蝶たちの大切な蜜源になっているようだ。丸いブーケのような形で咲いているイケマの花は、心地よい香りを周りに漂わせている。シモツケソウ、クルマユリ、クガイソウ、イワベンケイ、ウドなどの美しい花たちは、目を楽しませてくれる。
 標高1700メートルの高原では、ミヤマシロチョウやベニヒカゲなどの高山蝶が生息している。どこも、今年は、蝶の発生が早く、例年のカレンダーに沿って出かけるとピークを過ぎていたという話をよく聞く。ここでも10日前に、ミヤマシロチョウを多く確認したという同行メンバーの言葉が、気になっていたが、何とか3頭の出現で、無事撮影することが出来た。ここでは、やはり、ヒヨドリバナの花に吸蜜することが多く、白い花に白い蝶は、とても清楚な雰囲気を醸し出してくれる。(2013年7月28日) 

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by kazenohane | 2013-07-29 19:35 | シロチョウ

コヒョウモン  147

 7月中旬の上高地は、さすがに観光客が多く、明神橋に至る散策路は、カラフルな色彩の服を着た若い女性たちが楽しそうに往来している。そんな観光客のすぐ近くの湿地には、クガイソウの花にコヒョウモンやミドリヒョウモンなどの蝶たちが盛んに吸蜜に訪れている。これらの蝶にカメラを向けていると、観光客たちも、何がいるのか興味深そうに、こちらの方を見つめている。
 あっ、と言う間に遠くに飛び去るミドリヒョウモンやウラギンヒョウモンなどとは違い、このコヒョウモンは、花から花へと、草の間を緩やかに縫うように飛ぶ。そんな意味では、何度も撮影チャンスを与えてくれる、この蝶は、比較的撮り易いような気がする。いつも思うことは、何が楽しくて、この趣味を続けているのかと。蝶に気づかれないように、ジワジワと追いつめて撮影できたときの充実感こそ、至福の愉しみではないだろうか。(2013年7月20日・上高地)

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by kazenohane | 2013-07-25 10:55 | タテハチョウ
 眼前に広がる明神岳、梓川の清流、小梨の青葉・・・・・と上高地の観光パンフレットのコピーのような風景を楽しむ余裕はなく、ひたすら下草の上に舞う蝶を探しまわる。すでに、目がマクロの視点になっているため、遠くの風景は見えないように改造されてしまったのかも知れない。
 路上では、コムラサキがたくさん集まり、ミネラルを盛んに吸い取っているようだ。 一方、林道の脇の草地では、大好きなジャノメの仲間が、草の葉で休んでいたりする。初めて出会ったウラジャノメ、いたるところで活動しているヤマキマダラヒカゲ、そして、ササの葉に止まっていたヒメキマダラヒカゲなど、渋目の蝶たちと戯れる時が流れる。また、蝶の撮影を趣味にしている同好の方との楽しい会話も、上高地の大切なお土産になった。(2013年7月20日・上高地)

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by kazenohane | 2013-07-23 09:47 | ジャノメチョウ

オオイチモンジ  145

 私にとって、上高地=オオイチモンジというイメージが強く、訪れたら、何とかなるという甘い考えがあった。やはり、自然は、こちらが考えているようには、ならないことが痛いほど分かった。予想を遥かに下回るオオイチモンジの数に愕然とした。それでも、少ないながらもチャンスは、あったが、この蝶のスピードに対応できずに、取り逃がしてばかりだった。
 発想を変え、とにかく開翅した姿を写したくて、追いかけまわした。翅は少し破損しているが、初めての撮影は、不本意ながら終えた。まだ、この時点では、もっと、ましな写真が撮れると、高をくぐっていた。これ以後、全く撮れなかったことを考えると、この写真は、貴重な一枚かも知れない。ただ、上高地には、この蝶以外にも、魅力的な蝶がたくさん生息していることが、分かっただけでも大きな収穫だった。(2013年7月20日・上高地)

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by kazenohane | 2013-07-21 20:46 | タテハチョウ
 この蝶と、よく似たサトキマダラヒカゲは、点模様の配列で種類が分かれるという。木曽町の高原で、今までに見た蝶は、すべてヤマキマダラヒカゲだった。例外は、あると思うが、この蝶とサトキマダラヒカゲは、うまく棲み分けているのだろう。昔は、キマダラヒカゲの山地型と呼ばれ、種類は分かれていなかったという。
 分類の話は、ともかく、私の場合、蝶に対する一番の関心は、翅の模様だ。機会あるごとに、ジャノメチョウ好きを公言してきたが、特に眼状紋と呼ばれている目玉模様の美しさに魅せられている。この蝶の裏翅全体の寄木細工のような複雑な模様と色彩は、抽象アートのような趣きを感じさせる。木版画で、そのうち表現したいと思っているが、どこまで迫れるのか楽しみだ。(2013年7月14日・木曽町)

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by kazenohane | 2013-07-19 08:51 | ジャノメチョウ

コムラサキ(2)  143

 林道の途中にある古いコンクリートの門柱には、さまざまな蝶が集まってくる。人造物のコンクリートは、背景としては、あまり適切ではないかも知れないが、デザイン的な視点では、なかなか面白い素材だ。この無機的なコンクリートに、瑠璃色に輝くコムラサキを配してみた。
 コンクリートには、ミネラル分や塩分が含まれているという。これをめざしてタテハの仲間が、成分を吸いにきているのだろうか。多数派のコムラサキに混じり、ミドリヒョウモンも、ときどき訪れていた。この一帯は、蝶のレストランのような不思議な空間だ。(2013年7月14日・木曽町)

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by kazenohane | 2013-07-17 19:56 | タテハチョウ

ゴイシシジミ  142

 林道のあちらこちらに、「熊出没注意!」の看板が立てられていた。まさか、出会うことはないだろうと思っていても、やはり心のどこかに気味の悪さは、感じていた。林道を奥深く進んだあたりに、クマザサの生えている区域があり、ここでゴイシシジミが発生すると、同行の蝶友は言う。
 何気なく、探していると、上の方から、チラチラと舞い降りる蝶を見つめていると、下草の上に止まった。飛んでいる時は、何の蝶か分からなかったが、止まれば、さすがに翅の模様を見れば、よく分かる。舞い降りた蝶は、撮影する前に逃げられてしまった。2頭目は、クマザサの中に潜んでいた蝶が、飛び出し低木の葉の上に止まった。何度か、竿で緩く葉を揺すり、やっと撮影出来る位置まで降りたところを撮影した。小さな蝶は、これくらいの距離感で撮った方がいいような気がする。(2013年7月14日・木曽町)

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by kazenohane | 2013-07-15 22:09 | シジミチョウ
 ひさしぶりに電車とバスを乗り継いで、やってきた夏の高原の風景は、どこか懐かしさを覚える。心地よい風を肌に感じながら、なだらかな草原を縫う農道を、蝶を探しながら、ゆっくり進む。なかなか、お目当てのコヒョウモンモドキは、現れない。ノアザミのピンク色の花に、ウラギンヒョウモンが、吸蜜に訪れているシーンは、ときおり見られる。
 しばらく探していたところ、食草のクガイソウの葉にちょこんと止まっていた。とりあえず、証拠の写真を押さえ、同行の蝶友に、見つけたことを知らせる。後で分かったことだが、産卵するために、食草の周辺を離れなかったようだ。蝶友も、クガイソウの花を訪れるコヒョウモンモドキを十分に撮影できたと思う。昨年に続き、今年も、この蝶を見られたことが何よりだ。(2013年7月10日・木曽町)

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by kazenohane | 2013-07-13 15:55 | タテハチョウ

トラフシジミ(3)  140

 新緑の5月の頃、トラフシジミに出会い、青い表翅を見たくて、開くのをしばらく待ってみた。あげくの果てに、「開けトラ」とか訳の分からないことを唱えもしたが、なかなかままならない。翅をスリスリと動かしたとき、表翅の青色がチラリと見えただけに終り、残念な思いを残したことを思い出した。
 草の上で翅を開いて止まる、トラフシジミの夏型と偶然に、遭遇した。くすんだ藍色の翅は、ゼフィルスの金ピカの派手な青色と比べると、やや地味な印象を受けるが、なかなかどうして、ビロードのような柔らかな感じは、まさに私好みだ。蝶は、人の願望とは関係なく、それぞれの営みを脈々と続けているのだろう。(2013年7月6日・松本市)

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by kazenohane | 2013-07-11 10:51 | シジミチョウ

写真とエッセイで構成されたアルバムです


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