<   2014年 04月 ( 12 )   > この月の画像一覧

サカハチチョウ(2)  236

谷川のせせらぎの音を聞きながら、ゆるやかな勾配の林道をゆっくり登る、何とぜいたくな時間だろう。脇に咲く白いハクサンハタザオの花には、サカハチチョウやスギタニルリシジミ、ツマキチョウなどの蝶たちが集まってくる。まさか、スギタニルリシジミまでも、この花で吸蜜するとは思わなかった。この花畑が、昆虫たちのレストランになっているようだ。
この蝶の裏翅の美しいデザインに昨年から注目していたが、今回初めて撮影することができた。この色合いもさることながら、複雑な模様は、自然の作り出したアートと言っても過言ではない。蝶友の言う「宝石のようだ」という話も、あながち誇張ではないような気がする。(2014年4月27日・山県市)

a0277496_11181057.jpg

a0277496_11163144.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-29 12:07 | タテハチョウ

ウスバシロチョウ  235

一年のうちでいちばん気持ちのよい季節が今年もやってきた。新緑の山に囲まれた里山には、初夏の蝶ウスバシロチョウがオドリコソウやタンポポの花で吸蜜を繰り返しながら、ヒラヒラと舞っている。農家の人が、不思議そうな顔をして「何を撮っちょりんさる」と聞いてくる。「すみません、蝶ちょを撮らせてください」とていねいに、お断りしておくと、撮影はスムーズに運ぶようだ。勝手によそ様の空き地に入るわけだから、不審者として警察に通報されないとも限らない。
そこそこ数がいて、花にもよく訪れるウスバシロチョウは、どちらかと言うと撮影しやすい部類の蝶ではないだろうか。ただ、何となく撮影すると、よく見慣れた平凡な写真になってしまう。どうしたら、自分のイメージする写真に近づくのか、これは限りなく難しい。(2014年4月27日・山県市)

a0277496_2082796.jpg
a0277496_20144252.jpg
a0277496_2021838.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-27 22:45 | アゲハチョウ
八重山諸島には、以前は迷蝶だったという経歴の持ち主が多いようだ。ツマムラサキマダラは、フィールドガイドによると、1992年頃から沖縄本島で定着し、現在は、奄美大島から八重山で継続的に発生しているという。蝶たちにとっては、南の島には、国境がなく、自由に渡ってきて、棲みついている種類も多く、生態系が崩れるという話は聞いたことがない。
さて、八重山にたびたび通うと、新しい出遭いがほとんどなく、今回のニューフェイスは、このツマムラサキマダラとシロミスジだけだった。それでも、未知の蝶は多く、そんな彼らに逢いたくて、また、ほとぼりの冷めた秋には、ノコノコと出かけて行くのだろうと思う。
同行の女性たちの遅いペースには、付いていけず、単独で、どんどん進むと、チャンスも多いが、時として、逃すこともある。200メートル近く離れた場所にいたとき、携帯電話が突然鳴り「ツマムラサキマダラがいますよ」と連絡が入った。林道の坂道を全速力で戻り、息を切らしながら撮影した写真がこの1枚だ。さあ、これから、じっくりと撮影しようとしたら、テリ張りしていたマサキウラナミジャノメに追い立てられて、茂みの中に飛び去ってしまった。「しばらく、吸蜜していたのに残念でしたね」と言われ、ちょっぴり後悔した。女性たちには、ガイドの入野さんが張り付いているから、安心して自由に行動できるが。(2014年4月9日・石垣島)

a0277496_9332428.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-25 10:22 | マダラチョウ
天気予報では、八重山地方の降水確率が50%だったが、幸いにも降らない方の50%に当たったため、晴れの撮影日和だった。その後、予定していた2日間も天気に恵まれ、珍しく雨のないラッキーな撮影旅行となった。台風の直撃に遭い、ホテルに缶詰めになったり、すべて激しい降雨の中の撮影だったり、八重山地方では、雨を避けることは、かなり難しい。
今回の旅行で石垣島、西表島、与那国島のどの島でも多く見かけた白蝶はナミエシロチョウだった。いつも、センダングサの白い花を訪れるタイワンキチョウが少ないように感じた。季節によって、それぞれの蝶の発生期はあるようだ。レモンイエローの翅をなびかせ颯爽と飛ぶ、この蝶の発生期は、恋の季節でもある。
林道をノソノソと渡る大きなカメを見つけ、車に轢かれないように道路脇の草むらまで運んだ。草むらの中でガサガサと音がすると、ハブではとビクッとするが、たいていは、このカメの仕業だ。せんべいでもあげたいと思うが「かめへん」とか言われそうで止めた。(2014年4月9日・石垣島)

a0277496_8374935.jpg
a0277496_8393520.jpg
a0277496_8432486.jpg

▲国指定の天然記念物/セマルハコガメ
[PR]
by kazenohane | 2014-04-23 09:30 | シロチョウ

ホソオチョウ  232

蝶の写真集やブログで、このホソオチョウを眺めていたが、大きさは、ジャコウアゲハくらいかなと思っていた。ところが、実際は、モンシロチョウかと思うくらい小さく、まったく思っていたイメージと違っていた。最初に♀の翅の模様を見た印象は、日本にいるどの蝶にも似ていないが、なかなか綺麗だ。さらに、♂を見て、不思議な感じがした。飛び方もフワフワとゆるやかで、柔らかい布切れが風にとばされているようだ。
この蝶を、ただ証拠として撮影するだけではなく、いかに美しく表現するのか、興味は、ただそれだけだ。(2014年4月19日・揖斐川)

a0277496_21552494.jpg
a0277496_21561779.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-21 23:00 | アゲハチョウ
今年も故郷の河川敷の草地に生息するギンイチモンジセセリの撮影に訪れた。広範囲に広がっていた草地は、見事に整地され、こんな風にして蝶たちは絶滅していくのだろうか。それでも、少し下流の方に草地が残り、ここに1頭でも2頭でもいいから、生き残っていないか、探してみた。
見覚えのある黒っぽい小さな蝶が枯れ草の間から、飛び出してきた。何とか生き残っていたようだ。さらに、探すと、次から次へと飛び出し、10頭以上の個体が見られた。なかなか敏感で、いちど飛ぶと、しばらく追いかけることになる。撮影しやすい場所に止まるまで、蝶と人の追っかけっこを繰り返して、何とか撮影することができた、こんな、さりげない時間がとても楽しく、この趣味の醍醐味だろう。(2014年4月19日・東濃)

a0277496_1813525.jpg
a0277496_18153613.jpg
a0277496_18164824.jpg
a0277496_1819894.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-20 18:44 | セセリチョウ
西表島フィールド図鑑の中にタイワンキマダラという聞きなれない蝶の写真が載っている。台湾からの迷蝶が帰化したという。どこにでもいる蝶ではなく、海岸近くの限られた場所にだけ生息しているようだ。昨年の春くらいから、ぜひ撮影してみたい憧れの蝶のひとつになった。昨年11月に雨天の合間にセンダングサの白い花を訪れるシーンを撮影したが、もうひとつピントも甘く、気に入らなかった。
林間の細い道を歩くと、この蝶がフワフワと目の前を飛んでいる。この蝶の行動を観察していると、木の葉に止まることはあっても、ほんの短い時間で、とても撮影できそうにない。センダングサの花にも来るが、ゆっくり吸蜜することはなく、すぐに飛び去ってしまう。今回も撮影は、難しいかなと焦り始めた頃、名前は分からないが小さな花が密集する木に、この蝶が集まることが分かった。しばらく、この木の前で静かにチャンスを待つことにした。
やがて、次から次へと集まり吸蜜をしているところを慎重に撮影した。ファインダー越しに見るキャラメルカラーのタイワンキマダラの美しい姿が目に飛び込んできた。やっと、憧れた蝶をきっちり撮影できたうれしい瞬間だ。(2014年4月8日・西表島)

a0277496_13525344.jpg
a0277496_1354536.jpg
a0277496_13555332.jpg
a0277496_1357172.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-15 15:15 | タテハチョウ

ツマキチョウ(4)  228

巷では、ツマキチョウを「春の妖精」と呼び、その可憐な姿をたいそう愛でているようだ。私にとっても、春にどうしても撮影したい蝶のひとつになった。翅裏の繊細な模様もさることながら、オスの翅の先のオレンジ色のアクセントが何ともおしゃれで愛らしい。
今回はホームフィールドの天白川河川敷ではなく、豊田市の広大な自然公園の中で見つけたツマキチョウと花とのコラボレーションを撮影してみた。羽化したての蝶は、弱々しく花に止まるのが精一杯で、まだ吸蜜する元気もないようだ。しばらくして元気よく、春の大空に飛び立って行った。(2014年4月5日・豊田市)

a0277496_1949488.jpg
a0277496_19501199.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-13 20:18 | シロチョウ

イシガケチョウ(4)  227

まだ肌寒い東海地方から、3時間あまりで気温26℃の亜熱帯の石垣島に飛行機で到着する。今年は、どんな蝶が見られるのかワクワクした気分で、石垣島最大のバンナ公園にタクシーで向かう。まず最初に出迎えてくれた蝶がイシガケチョウだった。至るところでフワフワと舞い、木の葉の上で時々ペタリと張り付くかと思えば、土の上に翅を広げて静止している。撮影しようと、近づくが大抵は気配を感じるのか逃げられてしまう。
地面に蝶の影が映り、何かと思い青空を見上げると、大きなオオゴマダラが悠然と飛んでいる。一方、地表近くには、タイワンクロボシシジミがチラチラと飛び、やがて葉の先に止まり、テリ張りする姿も見られる。ただ、八重山を代表するスジグロカバマダラの姿が全く見られない。この蝶が飛んでいるだけで、亜熱帯にいるという実感があるだけに、寂しさを感じる。ガイドの入野氏の話では、12月の天候不順が影響して、全般的に蝶が少ないという。(2014年4月7、9日・石垣島)

a0277496_1865651.jpg
a0277496_188370.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-12 18:45 | タテハチョウ

キタキチョウ(3)  226

昨年、さんざん通い詰めた豊田市の自然公園に今年も訪れた。どんな蝶に出会うことができるのか、楽しみだ。コツバメを撮りたくて、吸蜜に訪れる可能性の高いアセビの木を見て回った。どの木も白い花をびっしりとつけ、何となく期待感が膨らんでくる。素早いコツバメは、構図を考えて撮影しようとする間も与えてくれず、たいていの場合は逃げられてしまうことが多い。苦手の蝶のひとつでもある。
しばらく歩くと、ハナモモのピンク色の花にキタキチョウが吸蜜していた。いつもは、少し引いて撮影することが多いが、この花と蝶をクローズアップで狙ってみた。ファインダーを覗きながら、少し逆光になる位置から、背景を確認しながら段階露光で慎重にシャッターを切る。ワクワクする、この瞬間の楽しみのために、蝶を撮っているといっても過言ではない。(2014年3月29日・豊田市)

a0277496_18374367.jpg

[PR]
by kazenohane | 2014-04-05 19:19 | シロチョウ

写真とエッセイで構成されたアルバムです


by kazenohane
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30