<   2015年 07月 ( 7 )   > この月の画像一覧

追  憶

私の蝶の写真の原点の地は、この高原だ。
今から25年前の夏、
蝶の写真を撮る同好会の夏の合宿撮影地がこの場所だった。
特別に珍しい蝶を撮影していたわけでもなく、
スジボソヤマキチョウが特に好きで、
この蝶をどんな風に撮れば、美しい写真になるのか、
そんなことが一番の関心事だったように思う。
今は亡きリーダーのIさんから、いろんなことを学んだ。
「美しい背景を探し、そこに主役の蝶をいかに入れるかだよ」
と真っ黒に日焼けした顔で、
ニコニコしながらいつも話してくれたことを思い出す。
小学校の教頭先生だったIさんは、
退職したあとの「蝶三昧」の生活を夢見ていたが叶わなかった。
あの頃のみんなの夢を背負い、
今日も蝶たちとの逢瀬をこの高原で楽しんでいる。


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▲スジボソヤマキチョウ

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▲スジグロシロチョウ

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▲キタキチョウ

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▲カラスアゲハ


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by kazenohane | 2015-07-31 08:22 |

再  会

昨年、バス停で空から舞い落ちてきたメスアカミドリシジミ。
折しも同じ季節、同じ場所、また同じような出会いがあるのではと予感。
暗い林の中を覗いてみたら、蝶が葉の上に止まっている。
翅を半分開いている姿から、すぐにこの蝶のメスと分かる。
さらに近いところに移動して翅を全開してくれた。
印象的な表翅のオレンジ斑が最初に目に飛び込んだ。
やや薄暗い渓流沿いの広葉樹の林の中には、
食草のヤマザクラの木もあり、生息していても何の不思議もない。
また、この集落一帯にはオニグルミの木があり、
ひょっとして、オナガシジミもいるのではと密かに期待していた。
この木の下草に止まっている蝶を見つけた友人の連絡で、
駆けつけると、まさしくオナガシジミだった。
2年前、木の高いところに止まっている姿を見て以来の再会だ。
至近距離の下草でじっと静止している蝶の撮影は容易い。
独特の黒点模様は、何度見ても美しい。
この場所には、まだまだ未知の蝶が潜んでいるような気がしてならない。


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▲メスアカミドリシジミ

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▲オナガシジミ


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by kazenohane | 2015-07-27 11:13 |

高嶺の蝶

しばらく、高原でミヤマシロチョウを追いかけていたが、
次の目的の蝶のミヤマモンキチョウの姿がまだ見られない。
山の上に行けば、確実に見られるという話を聞いたことがある。
また、来年という選択肢もあったが、
登山をして、この蝶を撮影することになり、
総勢4人の撮影隊は登山道を進む。
樹林帯の林道は傾斜もなく、健脚という思い込みだけで、
どんどん進むが、最後の登りがきつく、脚が前に進まない。
尾根筋の頂上付近の高山植物の咲くお花畑に、
ミヤマモンキチョウが吸蜜を繰り返しながら、
花から花へと移動している。
なかなか思うような場所に来てくれず、
しばらく待って、なんとか撮影できたが、
イメージした写真とは、程遠いようだ。
帰りの登山道で砂利に足をとられて尻もちをついてしまった。
いつまでも気持ちだけは若いつもりだが。
青春の残り火は、いつまで燃やすことができるのだろうか。


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▲ミヤマモンキチョウ

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▲ヒメシジミ

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▲山頂付近からの眺望

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▲登山道で見かけたヒメキマダラヒカゲ

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▲指の上で遊ぶフタスジチョウ


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▲ゴイシシジミ
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by kazenohane | 2015-07-25 15:55 |

高原涼夏

信州は涼しいというイメージがある。
しかし、ジリジリする暑さは、名古屋とそんなに変わらない。
標高とともに、この暑さも和らぎ、
高原特有のひんやりした涼風が心地よい。
スキーリフトに揺られて、
緑の草原とお椀のような山と雲の合間の青空を眺めながら、
山頂を目指す。
高原の花の咲く、平坦な登山道を急ぎ足で進む。
憧れ続けた高山蝶は、どんな花を訪れてくれるのか、
そんな想像をしながら歩くのも楽しい。
始めの頃は、気温のせいか姿を見せてくれない。
しばらくして、ハクサンフウロ、アザミ、マルバダケブキの花に、
ミヤマシロチョウが次から次へと吸蜜に訪れた。
案内していただいたダンダラさんの話では、
例年と比べるとミヤマシロチョウの数がかなり少ないという。
妖精のような美しい蝶が、いつまでも高原に舞ってほしいと願っているが。


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by kazenohane | 2015-07-21 20:19 |

小鬼百合と褄次郎

かつて、友人がこの場所で撮影したという、
コオニユリの花粉を翅にいっぱい付けたツマジロウラジャノメの写真を、
見て、吸蜜に訪れることを知った。
いつものことだが、そんなシーンが見られたらいいのにと、
イメージだけが先行して頭の中を駆け巡っていた。
この林道でも、この花の生えているところは、
少なく、しかも、この蝶自体も数は限られている。
そう考えると、この両者が出会う確率は、そんなに高くないだろう。
ところが、目の前で吸蜜するシーンに遭遇してしまい、
いざ、撮影しようとすると、これがかなり難しい。
手前の雄蕊に翅が被り、蝶の頭を花芯に突っ込む姿は、
どんな角度から撮っても絵にならない。
考えてみれば、花と蝶が出会い、さらにそんなシーンに、
人が出会うのも、偶然かもしれないが、
とても幸運な出来ごとに違いない。


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▲ツマジロウラジャノメ

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▲ジョウザンミドリシジミ

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▲キバネセセリ

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▲アカタテハ


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by kazenohane | 2015-07-17 11:53 |

天空の楽園

ヨツバヒヨドリの白い花は、
やっと咲き始めたばかりだ。
この林道の蝶たちを支える大切な蜜源になっている。
長い雨模様の天気から開放された天空の林道は、
高原の蝶たちにとって楽園に違いない。
楽園の主人公のアサギマダラは、
開花した白い花を求めて悠然と舞っている。
いつもは林道の斜面の岩場で翅を開いて休止している、
黒地にオレンジ模様のベニヒカゲも
この白い花で吸蜜しながら、小刻みに移動している。
全体に黒色を基調としたサカハチチョウの夏型が、
動く気配もなく、翅を開いたり閉じたりしている。
例年、この花にびっしり集まるウラギンヒョウモンの姿は、
まだ見られないが、時折ギンボシヒョウモンがやってくる。
白いヨツバヒヨドリの花に群れるミヤマシロチョウは、
頭の中のイメージの世界だけの蝶だろうか。
それとも、すでに標本箱の蝶になってしまったのだろうか。


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▲アサギマダラ

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▲ベニヒカゲ

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▲サカハチチョウ

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▲ギンボシヒョウモン

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by kazenohane | 2015-07-15 17:02 |

夏色十色

夏の高原の蝶は、コヒョウモンモドキだけではない。
やや盛りを過ぎたヒメシジミも、
相変わらず、いろんな花を訪れ、
高原に色どりを添えているようだ。
コヒョウモンも小柄な姿で草原を飛び回っている。
銀色の斑紋の美しいウラギンヒョウモンは、
咲き始めたノアザミの花でいつまでも吸蜜。
そこへ、ヒメキマダラセセリも訪れるが、
すぐに遠くに飛んでいってしまった。
キタキチョウは紫色のウツボグサの花が
お気に入りなのか、離れようとしない。
ピンク色のシモツケの花の周りを、
ひらひらと飛び回るフタスジチョウも、
この高原のおなじみさんだ。
盛りの頃の勢いはないが、
ギンイチモンジセセリも
ススキの葉の上で静かに止まっている。
蝶たちの饗宴は、いつまでも高原で続いている。


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▲ヒメシジミ

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▲ウラギンヒョウモン

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▲ギンイチモンジセセリ



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by kazenohane | 2015-07-03 22:31 |

写真とエッセイで構成されたアルバムです


by kazenohane
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