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舞  蝶

 久しぶりの蝶の撮影に知多半島まで出掛けた。天気が雨模様だったり、展覧会があったりして、蝶の撮影に出掛けられる日が無かったが、やっと、蝶の撮影仲間を誘い願いが叶った。ヒガンバナの咲く道路わきの草地で蝶が訪れるのを待ち構えたが現れず、いろんな場所を転々とする羽目になった。ここに着くまでに頭の中で、イメージしていた蝶はモンキアゲハだったが、花に訪れる蝶は、アゲハばかりだった。花を吸蜜する姿ではなく、複数の蝶がヒガンバナで絡んで舞っているイメージを思い描いていたから、アゲハでも何の問題もない。
 午後3時近くに3番目のポイントに移動して、待っていたが蝶はなかなかやってこない。諦めかけた頃、アゲハがヒガンバナを訪れ、花を点々と移動し始めた。車の往来の激しい道路わきだったことが、いろんな意味で幸いしたようだ。花に止まっていた蝶が車の通る音に反応して、飛び上がるところを早いシャッターで切ればピントは、ほとんど合焦した。背景は緑の背景が自然な感じがしていいと思うが、今回は舗装された道路が背景になるため、グレー色になってしまう。しかし、赤い花と緑の背景では、補色になり、くどい感じがしないでもない。むしろ、赤い色を少し落ち着かせるグレー色は、配色効果としては正解だったようだ。その後、最初にイメージしていたオスとメスの求愛飛翔も撮影でき、粘ってよかったなと思う。それにしても、気温31℃の高温と蚊の攻撃に耐えて撮影するのは難行苦行に違いない。


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by kazenohane | 2016-09-27 23:25 | アゲハチョウ

花 露

 「イワシャジンの花」は、山野草の花を撮影していたころから一度見てみたいと憧れていた。どこに行けば見られるのか見当もつかなかったが、いつも蝶の撮影で同行している花に詳しいKさんに案内をお願いして、やっと長年の夢が叶った。山深い町から、さらに山道を車で20分登り標高1,200mの峠近くに、イワシャジンが咲く崖地があるという。青い空と連なる緑の山波を一望できる峠付近は、ひんやりして気持ちがよい。崖に木版画で何度も作品のモチーフにしているツルニンジンの花を発見して、撮影していたところメンバーのひとりがヒルに咬まれたという。雨上がりの草地は危険で、過去に何度も咬まれて痛い目に遭っていることを思い出した。ズボンの上に靴下をまくりあげ、ヒル避けスプレーをズボンに吹きつけてもらい、これで何とか一安心だ。しかし、その草地には二度と入らなかったことは言うまでもない。
 さて、本命のイワシャジンの咲く崖地は、さらに奥に入った場所で、離れていても青紫色の花が点々と咲いているのですぐに分かる。比較的低い場所に咲く花を探してカメラを向け、ファインダー越しに見る花の美しさに感嘆。花に付いた水滴が、この花の魅力をさらに倍加させているようだ。今回の目的は、この花を来年からスタートする木版画「花の山野草」シリーズのひとつに加えるための取材でもある。撮影する前から、どんなイメージの作品にするのか、すでに頭の中にあるので、そんな花のシーンをひたすら探すが、なかなか思うように見つからない。花茎が垂れ下がり、花が三つ、葉も2~3枚欲しい・・・何とかイメージする写真が撮れた。どの写真か、みなさんに分かりますか?


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▲ツルニンジンの花

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▲イワシャジンの花
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by kazenohane | 2016-09-12 10:11 |

花蝶譜 Ⅴ

 通常2本立てくらいで終わる記事を5本に分け、時間稼ぎをしたが、やっと今回で終わりそうだ。25年前に高い位置だったが、シラカバの幹に止まっているキベリタテハの姿を見て以来、久しぶりの出会いだ。実は、同行の人がこの蝶をおびき寄せるために、飼い猫のフンまで準備してきたという。このフンに集まることはなかったが、そんな熱意のおかげで、この蝶を撮影できた。緑の背景の入る崖の角のコンクリート部分に止まってくれたところを素早く撮影した。話には聞いていたが、この蝶はコンクリートがお好みのようだ。また、この高原では初めて見かけるミヤマカラスシジミが、白いイタドリの花で盛んに吸蜜していた。派手さはないが、こげ茶色の翅色はゼフィルスのような雰囲気があり、3年前に、どんな種類のミドリシジミだろうかと、わくわくしながら図鑑で名前を調べたことを思い出した。
 アザミの種類は多く、フジアザミは葉も花も大きく、他のアザミとは一目瞭然に違いが分かる。このアザミの花にアサギマダラが吸蜜に訪れたらいいだろうなと密かに期待したが実現しなかった。富士山の山腹の砂礫地に多く生育しているところから、この名が付いたという。


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▲フジアザミ

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▲キべリタテハ

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▲ミヤマカラスシジミ


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by kazenohane | 2016-09-06 17:17 |

花蝶譜 Ⅳ

 高原から平地にアサギマダラが移動する季節になった。そんな旅する蝶の姿を高原で撮影してみたいと思い、なじみの高原の林道を8月下旬に訪れた。アサギマダラの吸蜜するヨツバヒヨドリの花は、やや盛りを過ぎていたが、それでも標高1,600m付近ではまだまだ蜜源としての役割を十分に果たしていた。崖地の石灰分が浸み出している白い部分にアサギマダラが多く吸水していた。これは、蝶がミネラル分を摂っているという。長旅をするこの蝶の貴重な栄養源になっているのだろうか。まだまだ蝶の知らない未知の部分を垣間見た気がした。また、愛知県の海沿いの山地で再会するのを楽しみにしたい。
 ガガイモはアサギマダラの食草としても知られているが、その独特な質感のある花はなかなか魅力的だ。いつも愛知県の知多半島の海岸近くの草地で見かけているが、こんな高地でもこの花が見られるとは意外な感じがした。この植物と同じ仲間のイケマは、この高原では至る所に生えていた。


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▲ガガイモ

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▲アサギマダラ


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by kazenohane | 2016-09-03 22:53 | マダラチョウ

花蝶譜 Ⅲ

 今年は、いろんなスジボソヤマキチョウのシーンを撮影してきたが、飛んでいる姿をまだ捉えていなかった。高原の林道を歩きながら、スジボソヤマキチョウを探していたところ、クサボタンの花を訪れる蝶を発見。やや盛りを過ぎているのか、勢いよく飛ぶ気配もなく、この花を熱心に吸蜜していた。これなら飛翔する姿を撮れるかも知れないと思い、止まっている蝶にピントを合わせて、花から離れる瞬間を何度も狙ってみた。どうしても望遠で撮影すると深度が浅く、ピンボケばかりで思うような写真には程遠い。ピントが合っていても、蝶の位置や角度が気に入らなかったりして難しいものだなと思う。それでも、30分くらい粘って撮影している時間は、いろんなことを忘れ夢中になれる。
 ハナイカリの花は、何と45年ぶりの再会だ。20代の頃、信州の高ボッチ高原にマツムシソウの花の撮影に8月下旬に訪れ、そこで撮影して以来だったから、この出会いはとても嬉しい。ハナイカリの淡い黄緑色の花を見ていると、若かりし頃のいろんな思い出が甦ってきた。そういえば、この時、一緒だったペアが結婚して、老後に私がいつも訪れている高原で鉄道模型の走る喫茶・レストランを開いていると風の便りで聞いた。昔を懐かしむ・・・そんな歳になったようだ。


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▲ハナイカリ

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▲スジボソヤマキチョウ

 
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by kazenohane | 2016-09-01 11:46 |

写真とエッセイで構成されたアルバムです


by kazenohane
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