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樺色の舞

 スジグロカバマダラ、この蝶を初めて見たときの感動は忘れられない。今から十数年前になると思うが、観光で牛車に乗る仲間からひとりだけ離れ、竹富島のアイヤル浜に抜ける「蝶の道」を歩いた。道の両側に咲く白いセンダングサの花にスジグロカバマダラ、シロオビアゲハ、リュウキュウアサギマダラなどの蝶が群れていた。特に亜熱帯の雰囲気のあるオレンジ色のスジグロカバマダラの模様に魅せられ、夢中になってシャッターを押し続けた。まだ、デジタルカメラではなく、フィルムカメラだったので今のように連写するわけには行かず、大切に一枚一枚撮影していたと思う。考えてみれば、ここの蝶の群れる光景が脳裡に焼きつき、八重山通いが病みつきになったとも言えるだろう。
 何年も通っていると、いつでもどこでも見られるスジグロカバマダラの存在を見過ごすようになり、カメラを向けることも無くなっていた。今年、石垣島では、この蝶が極端に少ないという。たくさんいると見逃し、少なくなると探し始める、この身勝手さに自分でも呆れる。それでも、竹富島の蝶の道では、多くはないがそこそこ飛んでいた。今回のテーマ「望遠飛翔」の撮影を試すには、ある程度の数がいないと難しい。飛んでいる蝶にいきなりカメラを向け撮影しても、ほとんどピンボケかフレームアウトになることは必至だろう。そこで花に吸蜜をしている蝶にカメラを向け、飛び立った瞬間を捉えるという方法で何度も何度もトライしたが、ほとんどが蝶のいない風景か、後翅が少しだけ写っている惜しい写真ばかりだった。それでも、試みているうち、飛び立つ瞬間に翅を少し開くことが分かり、これを合図に連写すれば何とか写るところまで来た。フレームのこのあたりに蝶が入ると予想して、そこを空けて置きピンで待つという辛抱強い撮影を亜熱帯の暑い炎天下で行うのも大変だった。(竹富島)

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by kazenohane | 2016-04-20 10:44 | マダラチョウ
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